AIに置き換えられない仕事もある。
先日保険代理店で勤務している友人と会いました。
久々の再会でしたので色んな話をしました。
その中で「今後の働き方」の話になりました。
友人曰く何でも保険代理店というのはどんどん保険会社が統合を促しているとの事で、
- 実質的な新規の代理店の設立不可。
- 小口の代理店同士の統合を促す。
という状態みたいです。
友人の勤めている会社も少し前に合併の話が出ているらしく、いろいろ打合せしているみたいですが、やはり異なる企業風土を持つ会社同士の合併は色々めんどくさい、と嘆いていました。
「これから保険代理店というものもどんどん淘汰されていく時代が来る。先々の事も色々考えないと。」
という話から表題の話になりました。
①どんな時代も「無くなる仕事」はある。
AIや自動運転の普及の話も色々していました。
よくメディアではAIがどんどん発達していくと人の仕事が奪われる、なんていう記事を見ますがAIに関係なく無くなる仕事はいつの時代にもあります。
- 昔電車の改札口で切符を売っていた方、駅への入場時に検札をしていた方(よく「切符切り」なんていいました。)はどこへ行ったのでしょうか。
- エクセルや会計ソフトの発達により事務が省力化されてますが不要となった事務員はどこへ行ったのでしょうか。
- 高速道路のインターチェンジにいた入り口でカードを渡す人、出口で精算をする方はETCの普及によりどへ行ったのでしょうか。
- 工場のロボット化が進んだことでそれまで工場のラインで働いていた人はどこへ行ったのでしょうか。
- 携帯電話、スマートフォンの普及によりNTTの「104」で電話の受付をしていた方はどこへ行ったのでしょうか。
技術革新、テクノロジーの変化というのはいわば「人間が楽になる為のもの」です。
「人が楽になる」という事は仕事が省力化され、人の力が少なくなる状態です。
別にAIでなくてもテクノロジーが進化する、という事は人が行っていた仕事が他のものに置き換わる、という事です。
それは人が耕していた畑を牛や馬に曳かせる様になった時代から何ら変わりはありません。
②どんな時代でも無くならない仕事も絶対にある。
その友人は
「今後保険代理店はそのうち淘汰される。これだけネットで保険に入れる時代に人(=代理店、募集人)を介して保険に入ろうとする人はどんどん減っていく。これから残っていく代理店は生保系であれ損保系であれ様々なコンサルティング等が出来、『単純に保険を売る』以外の事が出来る人でないと生き残っていけない。
単なる紹介や人間関係等で『保険お願いします』なんて言う人はすぐに消える。」
と話していました。
まさにその友人の言う通りだと思います。
じゃあどんな仕事が無くならないんでしょうか。それは
「総合的な判断が出来る仕事」
です。
どの保険が安く、保障される金額が高いか、なんていう事は様々な保険代理店で一発で分かりますし、ネットを見ると様々は保険会社のサイトやそれらの商品を比較するサイトが沢山あります。
それを見れは調べられます。
ただ
「値段云々でなくどの保険が自分に本当にあっているのか。」
という事はネット等では絶対に分かりません。
そこには
「自分についての様々はバックボーン」と「保険の商品のマッチング」を行う作業が必要になります。
人は一人として同じ人はいません。
肉体的特徴、考え方、思考回路、全てが異なります。
その人それぞれのバックボーンを聞き出し、その人のニーズに一番合う商品をピックアップして提案する、その事は人間にしか出来ません。
③人もチャートも同じものは一つとしてない。
僕は株価チャートで株の売買を行うトレーダーですが、チャートの形も同じものは何一つとしてありません。
ローソク足、移動平均線、ストキャスティクス、ボリンジャーバンド、RSI、MACD、一目均衡表…。
これらの指標が全て同じ、というのは未だかつてお目にかかったことがありません。
それでも再現性をもった取引が可能になるのはそれらの指標を見てそこからまさに
「総合的な判断」
をしているからです。
全く同じものが無い情報を重ね合わせて相違点を見出しそこから「判断」をする、それは人間にのみ与えられた一番の武器だと思います。
④知識を身につけ、判断を要する仕事は絶対になくならない。
結局のところ自分自身が就いている仕事に対して深い知識を身につけ、総合的な判断を要することを日々出来る様にしておけばいればその仕事は絶対に無くなりません。
またそういう判断能力を身につければどんな時代でも生き残っていけるのだと思います。
変化を受け入れ対応する、その中で柔軟な思考と判断能力、問題解決能力を身につける力、それは別にAI時代云々関係なく人間にのみ求められる能力であり、それさえ身につけていれば別に時代の変化も恐れるに足らず、なんだと思います。