NISAやるにせよ…

中谷駿介の講師コラム

新NISA、猫も杓子も、ですが…

 

株に何を求めるのか

 

今年から新NISAがスタートします。

ネットでも新NISA絡みの報道がすごく多くなっており、特集記事も沢山組まれております。

今までの投資家の成功談も沢山出ており、読んでいると「やらなきゃ損」という気にさせられます。

 

NISAの致命的な欠陥

 

僕は今までのNISAはやっていませんし、新NISAもとりあえずはやる予定がないのでNISA口座も開設していません。

理由は「NISAが信用取引に対応していない」からです。

NISAが導入された時に現物取引しか対応していない、となった時点でNISAでの取引を選択肢から消しました。

新NISAでもこれに関しては変わっていないみたいですので現時点ではやる予定がありません。

なぜ信用取引に対応していないと新NISAをやらないのか、それは

「株価は上がることも下がることもある。」からです。

「この銘柄、下がりそうだな」と思ったときには信用取引で空売りをやりますが、空売りは信用取引でしか出来ません。

株価というものは上昇したり下降したりするものである以上、下落局面で信用取引による空売りが出来ない、というのは僕にとって致命的な欠陥でした。

 

節税が先か、キャッシュ増が先か

 

売却益にかかる20%の所得税が非課税になる、というのは確かに魅力です。

ただキャッシュを増やす、という観点からすると、下降相場の時は空売りで稼いだり、少額の資金しか持ち合わせていない方はレバレッジを効かせられる信用取引を使った方が株はやりやすいと思います。

目的はキャッシュを増やす事。

「非課税だからNISA口座で株をやる」というのはなんか違うような気がします。

目的はあくまでキャッシュ増、節税はその後だと思います。

 

収入獲得か、資産形成か

 

NISA口座で取引すると利益にかかる20%の税金が非課税になる、というのは非常に良い話です。

ただNISAの制度設計を観ると、「長期で株式投資をする方」向けなのかなあ、という感じを受けます。

ある程度の余剰資金があり、それをある程度長い期間保有し続けることで利益を出す事前提。

僕の中では「長期的な資産形成向けであって細かく売買を重ねて短期的な収入獲得には不向きなのかああ。」という印象です。

(前述の様に信用取引が出来ない、というのもそこに拍車をかけます。)

「今は使わないお金(まあ貯蓄とかですね)を使って複利の力で膨らませる。」といった感じ。

「株の売却益で何かの支払いに充当するのか…収入の足しにしたい」「長期で保有し、将来の備えにするのか?」

この辺りを考えると取り組み方も違ってくるのでは?

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