落合博満さんに学ぶ投手心理とトレーダー心理│名古屋で株式投資・短期売買を学べる学校

中谷駿介の講師コラム

得意なパターンがあればそれだけやる、という事。

 

技術を使いこなす考え方

 

息子が野球をやり始めた時、「野球観るのは好きだけど野球経験のない僕」が息子の練習に付き合う時にやったことは野球の指導書を読む事でした。

書店で様々な本が並んでいましたが沢山読みすぎても消化しきれないのでどれか一冊だけ読もう、と思った時に手に取った本が「落合博満 バッティングの理屈」という本でした。

野球の技術書としても非常にためになったのですが、それ以上に「技術を身につける考え方」「身につけた技術を使いこなす考え方」も参考になりました。

その中で特に「なるほど」と感じたことがピッチャーの心理についてです。

ピッチャーとバッターが6球勝負をする。球種は全てストレート。ストライクゾーンが9分割あり、その中でバッターに打たれる確率が0%の箇所があったとして、そのゾーンをどの様に使うか、という内容でした。

野球経験者が様々な使い方を話したらしいですが落合さんは「全てそこに投げればいい。」という考え方でした。

「6球も連続して同じコースに投げたら打たれるのでは?」と考える方も多いみたいですが、でも「打たれる確率が0%」だとしたらピッチャーはそのコースに投げておけばいい、という事になります。

野球経験者の方ほど「同じコースを続けたら」とか「相手打者の裏をかく」みたいなことを考える傾向があるらしいですが、「打たれない」と分かってるならそこに投げておけばいい訳です。

打たれないコースに投げ込める技術を身につけるだけでなく、その技術を自分のものとして使いこなすには考え方も大事です。

 

一つのパターンがある強み

 

「打たれる確率0%のところへ投げ込める技術」があれば打たれません。

それをずっと続ければいい訳です。

株のトレードも全く同じことが言えます。

自分のパターンを何か一つ作れば、それをずっと使い続ければいい訳です。

例えば3つのパターンを身につけたいと考える場合、「3つ同時に追うか」「まず1つを徹底的に覚えるか」色んな考え方があると思いますが、僕の答えは後者です。

一つの事を覚えるとそればまず自分の強みになります。トレードでいえばまずそのパターンで利益を出す事が出来ます。

2つ目のパターンを覚える間にそれまでに自分が覚えた1つ目のパターンをやればいいです。

この場合1つ目のパターンは2つ目のパターンを覚えるまでの「時間」を作り出し、保険にもなります。

一つのパターンがある事は強みになります。

 

時間と保険を作ってから多彩なパターンを生み出そう

 

トレードというのは上手くいかなければ自分自身の大事な資産を失います。

ですので考える事はまず「大きく負けない事」、それが出来れば「自分の得意なパターンを一つだけ身につける事」です。

その事で「次のパターンを覚えるまでの時間」が出来、その間に自分が身につけた1つ目のパターンで利益を出せます。1つ目のパターンが次のパターンを身に付ける間の「保険」となる訳です。

パターンを沢山身につけて様々な局面で利益を上げたい、というのはトレーダー心理です。おそらくこれは「様々な球種、コースでバッターを打ち取りたい。」という投手心理と共通するものがあります。

ただ大事な事はまず「このパターンなら自分は出来る」というものをまず作りましょう。

それによって「時間」と「保険」を作り出し、そこからパターンを広げていきましょう。

広く掘るな、深堀せよ

素晴らしい武器を一つだけ持とう

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