「最高値」では売れません。
「上手な利益確定」なんて存在しない
「上手く利益確定が出来ないんです、どうすればいいでしょうか？」
という相談は生徒さんから受けるよくある質問の一つです。
これに対して僕は
「利益確定に上手いも下手もない、利益確定できればそれが既に『上手』という事ですよ。」
と答えています。
「上手な利益確定」の表現の裏に潜む罠
この相談を受ける時のパターンは２つしかありません。
一つは「株価が一気に上昇し値が上がったところで売れず、その後値下がりして小幅利益確定で終わってしまった。」という事。
そしてもう一つが「自分が利益確定した後その銘柄が上昇してしまい、保持していれば大きく利益が出たのに。」という事。
この２つに集約されます。
要は高いところで売れなかった、その為もっとと取れたであろう利益を取れなかったという事ですね。
ただここを追い求めると非常に危険だと僕は思います。
何故かというと「未来を読もうとしている」からです。
そんなことはタイムマシンでも発明しない限り物理的に不可能です。
逆に未来を読んで株をやろうとするなら株価チャートは不要だと思います。
何故かというと株価チャートは銘柄毎の未来とは逆の過去の値動きを表したものだからです。
「自分のシナリオ通りやる」それが一番上手なやり方
「数秒先の事は誰も分からない」という、日常であればごくごく当たり前に理解している事を何故か株を始めると分からなくなる人がいます。
未来を読む、なんていう事は不可能です。
不可能な事を追い求めるとどこかで無理が生じてきます。
「株価なんてどうなるか分からない、だからこそ利益が出ればそれでＯＫ」と割り切ればいいんです。
最高値で売れなかった、自分が利益確定した後株価が上昇するなんて言う事は当たり前にある話です。
世の中自分の思い通りにいかない事なんて沢山ありますが、株のトレードなんてその最たるものだと思います。
我々も当然により大きな上昇を見込めるチャートを探します。
でも自分の意に反して殆ど上昇しなかった、あるいは下がってしまった、なんていう事はしょっちゅうあります。
結局株価の行方なんてわかりません。
分からないからロスカットを入れる、分からないから利益が出せる。
分からない以上事前にシナリオを決めておく、決めたらその通りにやる、それが一番上手なやり方です。
最高値では売れません。
それを分かってこればご自身が既にトレーダーの考え方を持ちつつある、と思っていただければいいと思います。
